精華少年剣道クラブの子供たち、夏休みにはいり1週間です。学校の宿題はもう終わりましたか?ドリルは終わった?工作は?自由研究は?読書感想文は?ぼくは今は本を読むのが好きだけど、小学5年生までは本をぜんぜんよまなかった。だから読書感想文がにがてな子供のきもちは、ほんとうによくわかります。今回もぼくが小学生の頃に、柳生のおとしよりからきいた剣道の話をしょう。またまた十兵衛だけど、今回は十兵衛が子供の頃の話しです。小学5年生ぐらいの十兵衛をそうぞうしてよんでください。とうじょうじんぶつは十兵衛と父、祖父(そふ:おじいちゃん)です。こんなお話しです。 ☆☆☆子供の頃から十兵衛は稽古にはげみ10歳ごろには刀もつかい、大人いじょうの剣のわざをもっていました。ある日、家来(けらい)をつれた十兵衛が父と祖父にむかってこういいました。
十兵衛 「父上、おじい様、ぼくの剣のうでまえをみてください!」
十兵衛は家来をまえにすわらせて、家来の頭(あたま)の上に熟(う)れた柿(かき)の実をおきました。
父「十兵衛、ま、まて。そのようなきけんなことをしてはいかん!」
祖父「十兵衛!家来にケガをさせたら、ただではおかんぞ!」
十兵衛は、そんな二人に目もくれず、刀をかまえて気合をいれて、「えいっ!!!」 ☆☆☆おとなのじじょうで今回はここまで。このつづきは次回です。
家来は道場の大きな柱(はしら)の前に正座をしてました。家来の頭の上の熟れた柿の実はどうなったのでしょうか?十兵衛が刀で柿の実をつきさした?柿だけ切るつもりが家来の頭もきっちゃった?父におこられた?祖父はほめてくれた?みなさん、次回までいろいろ想像してください。奥田から家来さんへのもうそうインタビュー。
奥 田 「家来さん、こわくなかったのですか?」
家 来 「そら、めっちゃこわかったわ。お父さんやおじいさんがやるならまだしも、、いくら剣の達人といってもまだ子供やから」
奥 田 「十兵衛はいつもそんなアブナイことをするのですか?」
家 来 「この夏にはスイカを頭にのせさせらました。秋になってから柿を食べたんですが、十兵衛は1こはのこしておけ!って。なんでのこすのか?いやな予感(よかん)がしたんです」
奥 田 「さいごに柳生家の家来としてひとことお願いします」
家 来 「十兵衛にかぎらず子供は宝(たから)です。どんな子供でもいつもあなたた ちを応援(おうえん)しています。」
後記 柳生で育った私は「柳生の子供」=「剣道をする」という固定観念が子供心に許せず、小学生の時は剣道をしていません。親の敷いたレールをなんで走らなあかんねん、そう思ってました。中学校は部活の選択肢がほぼなくて、イヤイヤながら剣道をはじめました。ですから剣道が嫌いな子の気持ちも、稽古へ行くのが嫌な子の気持ちも本当によくわかります(笑)。ですからせっかく剣道をする機会があるなら、それを大切にしてほしいです。