精華少年剣道クラブの剣道kids!フォロワーの皆さん!お元気ですか!?
私が中学生の時の稽古の一コマです。剣道細則11条に「倒れた(たおれた)
者に直ちに加えた打突(だとつ)は有効」とあります。つまり「こけちゃった
相手(あいて)に、こけてすぐなら打ってもええよ」と、こういうルールです。
今から40年前、練習試合の際、相手がこけたんです。私はすかさず打ったのですが、相手は私から見ても足をひねったようなとても、あぶないこけかたをしました。試合後、80歳の老師(ろうし、おとしよりの先生)からめっちゃおこられました。先生は「たしかに倒れた相手に1回は打ってもええ。でもな?相手はあんなこけかたをしたんじゃ。相手を心配(しんぱい)する気持ち(きもち)がお前にはないのか?それでもお前は柳生の人間か?柳生中学の主将(しゅしょう)か?それがお前の剣道か?%¥#@長い(ながーい)お話し、、、
イヤでしょうがなかった剣道でしたが、中学生3年になり、主将になり、勝ち
たい!勝ちたい!そればっかり、。その先生の話しをきいてる時も、口ではハイ
ハイいいながら、心の中では「うっざー。いつまで柳生のケンドーいうてんの?
こけた相手にうつのはあたりまえやん。先生いつもそういうてるやん!」そんな
ゆがんだ(笑)気持ちで聞いてました。
剣道は試合中に先生が声をだしたり、指示をだしたりはできません。低学年も
同じです。うつか?うつなら面か?小手か?まつのか?ぜんぶ自分できめないと
いけません。では、この「こけた相手」に剣道kidsはどうしますか?勝つために
とにかくうつのか?こけかたを見て、相手がだいじょうぶそうならうつのか?
あるいは「こけた相手」にはうたないよ、という人もいるかも知れません。
剣道kidsに伝えたい事。ルールはたしかに大切です。でもそれをわかったうえで
自分でかんがえるのはもっと大切です。それに試合に勝つのも大切だけども相手
の事をかんがえるのも大切です、という事でした。
415年前になくなった石舟斎(せきしゅうさい)先生へのもうそうインタビュー!
奥 田 「今はコロナウイルスのせいで剣道の試合もなかなかできないんですよ」
おじいさん「理想(りそう)じゃな」
奥 田 「石舟斎(せきしゅうさい)先生、理想とは?どういう事ですか?」
おじいさん「剣道は稽古(けいこ)、稽古そのものが目的(もくてき)じゃ」
奥 田 「理想はそうかも知れませんが、やっぱり試合して勝ちたいですよ」
おじいさん「お前のいう試合というのは、負けたら死ぬのか?」
奥 田 「おかげさまで、今の剣道は試合で負けても死ぬことはないです」
おじいさん「まさに試し合い(ためしあい)じゃな。ほかに稽古とはどうちがう?」
奥 田 「キツい稽古はなく、ちがいはおべんとうを持っていくぐらいですかね」
おじいさん「遠足(えんそく)じゃ」
奥 田 「遠足?どういう事ですか?」
おじいさん「べんとう持って稽古した事を試すんじゃろ。楽しみ以外、何がある?
一つ言えるのは、試合では稽古以上のものはでない、という事じゃ」
後記 私の中の「倒れた相手に打つか打たないか問題」は老師の言葉がいまだに心に残ってます。先日の半日稽古の試合でも、倒れた相手に少し迷いつつ一本打った場面がありました。「フワーっと」倒れた子は低学年、相手の高学年の子は「気遣いながら」も厳しく打ち込みました。そんな光景をみてとても嬉しくなりました。