奥田の剣道コラム

Number018 2021/12/07


 「お前さん、まきわりをしてるのかね??」、日本昔話しにでてきそうな
セリフですが、、ちがいます。私が中学生の時の稽古の際、とある先生から
かけられた言葉です。私は今もそうですが、当時はもっと右手に力の入った
ヒドイ剣道をしていた、と思います。
 その先生からは、毎回毎回「右手の力の入れ過ぎ」を注意をされました。
そのあげくが、冒頭の言葉です。今はカンタンに動画がとれますが、40年前
の日本では、動画をとるのは本当に大変な事でした。当時の私達は、いくら
先生に「右手に力が入っている!」、とか、「左足がよこをむいている!」、
と言われても、自分自身で確認する事ができませんでした。家庭用ビデオが
私のまわりに普及(ふきゅう)したのはもっともっとあとです。
 ですから、いくら先生が欠点を指摘しても、当時、中学生の私は自分の目
では見る事が出来ず、欠点は治りませんでした。今はどうでしょう?保護者
の方にお願いすればいくらでも動画が見られます。理想を言わせてもらうと
大型テレビのモニターをおいて、稽古する、動画で確認する、ができれば
最高だと思ってます。そこまでできずとも、合宿や半日稽古でたっぷり時間
をとりながら、自分らの稽古を動画で確認出来たらええなぁ、と思ってます。
 そんな思いから、保護者の方が動画をとってくださると、私はアドバイス
を付けるようにしています。アドバイスと言っても、所詮(しょせん)は3段の
オッサンの言う事なので、的外れもあるかと思います。でも何回も繰り返し
見て、止めて、戻して、子供や保護者の方のやる気をそがないか?他の先生
が言っている事や教本からハズレてないか?当たり前ですが、マジメに向き
あってます。時間の進行をヨコ軸に、この打ちは良い、とか、剣先が高い、
とか、、1本を取るメカニズムとかストーリーが伝えられたら、と思ってます。
 なかなか勝てない思うので(^_^)負けた試合の動画でもいいじゃないですか?
親子で悔しさを共有して下さい。試合ですから、勝ち負けは大切です。でも
剣道本来の「自分と戦う」「相手は自分」と言う考えのほうがもっと大切で、
私としては、絶対譲れないところです。

後記 試合が近いですが、声がでません。全員、でてません。このままでは
自分にも勝てません。

後記その2 試合が終わりました。声が出た子、いつも出るのに出なかった子、
いつも同様出なかった子、、、。小学生も中学生も勝った負けた、一本取った
取れなかった、ではなく自分がやろうとした剣道ができたのかどうか?動画を
見て確認して欲しいと思います。

この剣道コラム、稽古が出来ない環境で何とか、子供達や保護者の方達との絆
を保ちたい、絆が無いなら作りたい、そんな思いで発信して参りました。何か
みなさんの心に残るNumberはあったでしょうか?夏休みから発信して18号!!
年内にあと1本発信したいと考えてます。


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